前立腺肥大症
そもそも前立腺とは?
前立腺とは、男性の膀胱と尿道の間にある精液の一部を作っている臓器のことを言います。サイズは年齢によって異なりますがおよそクルミの大きさと言われています。
前立腺肥大症とは?
サイズによる明確な定義はありません。40-50歳頃から徐々に増大する傾向にあり、それに伴い尿が出しづらい、以前よりも時間がかかるようになった、頻尿などの排尿のしにくさが症状としてでた場合に診断されます。
評価方法は?
超音波検査が有用です。仰向けになった状態で超音波診断装置にて排尿機能、前立腺サイズ、残尿検査などの精密検査を行います。場合によって、前立腺癌、膀胱癌などの疾患がないか診ていきます。
治療法は?
まずは薬物による治療を試みます。前立腺には平滑筋という筋肉が排尿に携わっており、その筋肉を弛緩させることにより排尿をサポートします。α1遮断薬という薬は、その作用を担い、尿の出方をスムーズにさせます。場合によって、薬剤の種類を変更し排尿機能を診ながら加療します。
薬剤でも効果が乏しい場合、または少しでも薬剤投与量を減らす目的で手術を選択することもあります。手術法は様々ですが、内視鏡を用いて前立腺をくりぬく経尿道的前立腺核出術による方法が一般的です。手術適応と判断された場合、または患者様が希望された場合は、近隣の病院への紹介となります。