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急性腎盂腎炎

そもそも急性腎盂腎炎とは?

直腸に住む常在菌が尿道を伝って、膀胱に入り炎症を起こしている状態を膀胱炎といいます。

さらにその菌が尿管を通り腎臓まで到達してしまうと、急性腎盂腎炎となります。

症状としては、発熱、背部痛、倦怠感、膀胱刺激症状(頻尿、残尿感)などを伴います。

発熱だけでは判断が難しいですが、喉の痛みや咳、痰などのいわゆる上気道症状を

伴わない発熱の場合に急性腎盂腎炎を疑うケースが多くあります。

よくある事例は、膀胱炎を無治療で、我慢しすぎて腎臓まで菌が上ってしまい

急性腎盂腎炎となり上記症状を発症する場合です。

検査方法は?

尿検査を行い尿の中に細菌や炎症反応がないかを確認します。

診察で腰の痛みや、節々の痛み、超音波検査で腎臓が腫れていないかを確認することも

あります。採血を行うことで、腎臓機能低下や、炎症反応の程度、

その他の内臓機能への影響がないかを調べます。

感染症の原因となる菌を調べるために尿検査中の菌を特定する「尿培養検査」も併せて行います。

超音波検査を推奨する理由は、腎臓がはれていた場合に、尿管結石が尿の通り道につまっている

結石性腎盂腎炎の可能性があるからです。

通常の点滴治療のみでは完治が見込めず、場合によっては尿管結石を取り除く手術を必要とする事があります。

治療法は?

外来での抗生剤点滴加療を推奨致しますが、抗生剤内服処方のみで改善するケースもあります。

通常、2.3日熱が持続しますが7-10日程度で症状が改善します。

また、原因菌が現在社会問題となっている「多剤耐性菌」という抗生剤に対して強い抵抗力を持った菌の場合、

治療は難渋する可能性が高く外来治療のみでは困難となり必要に応じて入院施設を御案内します。

入院加療でも約7-10日程度かかります。

予防は?

膀胱炎を放置しないことが大切となります。

自力で膀胱炎を改善させられるケースはありますが、急性腎盂腎炎に

移行するケースは少なくなくその場合、長期の抗生剤使用を余儀なくされます。

膀胱炎に対する一般予防策と同様、飲水の励行、尿意があったら我慢をせずにトイレに行くなどの生活習慣が大切となります。

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